2014年1月6日月曜日

配食サービス市場の動向

高齢者向け配食サービスには、自治体が助成するものと、そうでないものがあります。

前者には、本来の定価に比べ割安で提供し、差額を自治体が補助するというもの、

後者には、純粋な宅配事業として配食を行っているもの。


後者のうち有名なものは、ワタミや銀のさらなどの外食チェーンが運営しているものから、

地域密着型で運営してきたスーパーが、宅配事業の一環として行っているものもあります。



高齢化が進み、有望な成長産業になることは間違いなさそうなのですが、

参入する事業者の急増により、一社あたりの販売は伸び悩んでいるとのこと。


私たちのようなケアマネが最前線で思うことは、配食を利用する高齢者の評判は、

意外なほどに「味がよくない」「飽きる」という意見が多いことです。


現在の75歳以上であっても、若い頃に苦労を経験したから少々味に不満があっても我慢し、

自宅に配達してくれることに感謝しつつ食べているのかというと、そうではありません。

不満があればケアマネに頼むかどうかして、業者をいろいろ変えつつ、吟味しているのです。


もう少し若い高齢者?になると、事業者に不満や苦情を言うようになります。


世代によって対処の仕方は若干違うにせよ、たとえ配食事業者といえど、

福祉だから少々我慢せよというのは、食事に関しては通用しません。

食べることが高齢者に残された数少ない楽しみの一つであるからです。



配食事業者のとるべき戦略としては、

徹底したコストの削減による利益の確保 → 安い食材や調味料を使わざるを得ず、味の低下

安全面や手作り感に配慮した弁当作り → 弁当の単価は上がりますが、顧客から飽きられにくい



高い弁当は毎日取れないが、土日などでプチ贅沢をし、

あとは安い弁当をとるか、自分で頑張って粗食で済ます・・・

というような方向性に進むのではないかと思います。ある意味、若者と一緒ですね。


というわけで、配食事業者も二極化するのではないかと思います。

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