少子高齢化が社会問題となっている背景には、
持続性のある社会保障を維持できないという問題があるからです。
現役時代に貯めたお金を高齢になって受給する「積み立て方式」とは異なり、
今の現役世代が今の高齢世代を養う「賦課方式」で運用されているのが、
現在の社会保障制度の姿です。
では、現役世代の所得の減少と世代ボリュームの減少により、
高齢世代(引退世代)の世代ボリュームを支えきれないというのが、
社会保障が行き詰るという考え方の元になっています。
これは、考え方を転換すると、少し違う理解の仕方もあります。
というのは、今の高齢世代(引退世代)がGDPを戦後押し上げてきたから
現代で豊かな生活が営める(ニートでも生きていける)のであり、
高齢世代に対する社会保障費の増大で現役世代が窮乏するのであれば、
それは長い眼で見てプラスマイナスゼロではないかと。
世代間の不公平など無く、むしろ公平になるということです。
とはいえ、そのような考えを抱く人はごく少数で、
多くの人は、現在の豊かな生活を維持した上で、
社会保障も可能な限り充実させるという願望を抱いております。
とどのつまり、日本は少子高齢化が一段落するまで、GDPを成長させ続けるしかないわけです。
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